2020年11月14日 佐賀未来フォーラム ~海洋エネルギー・水産資源の未来を考える~
日 時:令和2年11月14日(土)13時30分~16時00分
会 場:アバンセ佐賀ホール
出席者:100名程
佐賀県平和大使協議会主催の
佐賀未来フォーラム ~海洋エネルギー・水産資源の未来を考える~に初めて参加しました。コロナ禍のため、受付時の検温、住所記載、ソーシャルデイスタンスによる入場、着席と対策が徹底されていました。従来と比べ規制が強く、参加を拒む人もいると思いますが、感染リスクを低減するための措置でやむをえないと思いました。
会場には、関心の高さからか100名ほどが参加していました。
主催者挨拶によると、佐賀未来フォーラムの開催は、今年2回目で、テーマは、世論の関心の高いものを取り上げて開催しているとのことでした。
今回は、今後の日本のエネルギーミックスの重要電源として本腰をあげてきた再生可能エネルギーの主役、“洋上風力発電”をテーマとしたもので、講師には、マツラ副理事長の木下先生が招待されていました。
来賓挨拶で、佐賀県議会桃崎議長から、3.11で原発行政がストップ、3兆円支出し海外から補った。政府も気づき、今、再生可能エネルギーにシフト、佐賀も唐津で海洋エネルギー開発を進めていることが紹介され、その後、県選出国会議員の祝電が披露されました。
講演では、最初に、木下副理事長が「佐賀未来戦略・洋上風力発電と海洋産業による地方創生の展望」と題し、今なぜ再生可能エネルギーか、大発展している世界の風力拠点港、九州は如何なる強みを打ち出すべきか、欧州は如何にしてコスト削減に成功したかなどを海外の事例を交え、紹介されました。日本の再生可能エネルギーの取組が、世界に比べ、大きく遅れていること、この要因に日本のエネルギー政策があったことが理解できました。3.11を契機に日本が変わっていくことを期待します。
次に、朝日テック代表取締役池田修氏が「洋上風力発電と漁業協調型藻場礁・漁礁造成~海外の事例から学ぶ~」を講演しました。洋上風力発電は、漁業の邪魔ではなく、海洋資源が枯渇し漁業が弱っている中、今が海洋環境改善の絶好のチャンスになるということを自社開発のリーフボール人工礁を例に紹介されました。海洋環境は、地域特有であり、全国で同様の結果となるかはクエスチョンですが、洋上風力発電が漁礁効果となることは、長崎五島の浮体式洋上風力発電の例から間違いありません。
その後、質疑応答があり、会場から、諫早湾干拓で有明海の資源が減少した。人工礁は環境改善に効果があるかやなぜ日本は風力発電が進んでいないのか、コストは下がるかなどの質問が寄せられました。
講演は専門的な内容でしたが、フォーラムを契機に私たちが日々使う電気がどうやって作られているか、県民目線で学ぶいい機会と感じました。