2021年11月03日 唐津沖の洋上風力計画 佐賀、福岡、長崎の漁協が抗議文
佐賀県が唐津市沖に誘致を検討している洋上風力発電について、反対する佐賀、福岡、長崎の3県の漁協関係者が2日、漁業に影響が出るとして唐津市長や佐賀県知事宛てに計画の中止を求める抗議文を提出したとのこと。
国は、エネルギー基本計画でエネルギーミックスとして、再生可能エネルギーの割合を2030年までに36%~38%まで引き上げる計画です。各省庁も洋上風力発電普及を後押しする施策として、環境省は再エネ交付金の創設、経産省、国交省は海域調査を行うなど国策として次世代のエネルギー源として洋上風力発電が着目されています。
今回、佐賀県と共に抗議文を出された福岡県、長崎県は、佐賀県同様、玄海灘に面する北部九州に位置しており、両県とも洋上風力発電の普及を目指しています。
特に、全国で最も洋上風力発電の普及が進んでいる長崎県五島沖では、環境省が浮体式洋上風力発電実証事業を実施しており、環境に影響を及ぼすか等の実験を行った上で事業化に至っています。水中カメラでは、支柱、架台、ケーブルへの漁礁効果も確認されています。
日本は洋上風力発電の普及は、世界から遅れており、見えない洋上風力発電へ不安が生じるのは当然ですが、私たちは、3.11を経験し電気の重要性を認識しました。将来的には、原子力発電に依存しない社会が理想です。何のために洋上風力発電の普及を目指すのか、今一度、私たち世代が次世代の子供たちに道を築いていくことが必要です。